生きがい

 今日も1日が始まった。さて、貴方は何をするのだろう。
 今日という1日を、貴方はどう過ごすのだろうか。
 テレビを観て過ごす。それも良いかもしれない。ゲームで明け暮れる。それも楽しいだろう。1日中寝て過ごす。気持ち良いだろうね。気に入らないから誰かとケンカ。それはエキサイティング。でも論外。
 しかし、それで貴方は満足なのだろうか。充実した1日を送れているのか。一度じっくり考えてみて欲しい。
 病棟という限られた空間で、毎日同じ生活をする。時間に流されながら。
 そんな病棟生活では、息が詰まってしまわないだろうか。こういう生活は枯渇した、味気ない毎日でしかない。
 それでは何の進歩も見込めず、感動を得る事も、その機会も逸してしまうだろう。こんな生活を誰が求めているだろうか。決して誰も求めてはいないはずだ。
 しかし、我々はこの空間で生きている。極端に言ってしまえば、この空間で生きて行かざるを得ない。
 ではこの病棟生活を、充実した、潤いのある生活にするにはどうすれば良いのだろうか。
 その1つの答えは、「生きがい」を持つ事にある。自分が夢中になれる事、充実感を持てるものを見つける事だ。生きがいを持つ事で、単調な病棟生活がきっと変わるだろう。毎日の生活にはりあいが生まれ、退屈と正反対にある充実感は、積極的喜びを与えてくれる。生きがいは、前向きな生き方の原動力になるはずだ。
 ただ、生きがいは人それぞれなもので、その人の価値観によって違う。だから生きがいは、生産性があるものでなければいけないものだとは限らない。ようするに、自分がいかに充実できるかによると思う。
 だが我々がなにかしら行動するには、大なり小なり人手が必要になる。もし、職員が忙しいという理由だけで、患者の行動が抑制されるとしたら。それは我々患者にとって、悲劇以外のなにものでもない。現在の病棟には、僅かなりともそういう傾向はないのだろうか。無いと信じているが。
 ともあれ、なににしても人手が必要な我々。病棟の人員不足は理解している。手がまわらないのもよく分かる。物理的に難しいのも当然だとは思う。こんなこと言うのは贅沢なのかもしれない。
しかし、我々患者の思いも理解して欲しいものだ。


病棟新聞2003年12月号掲載