狼の孤独

       

牙を失くした狼が
野生の瞳を閉じ
力なくうずくまる

未だ目覚めを知らない地平線
氷と遠雷と重い雲
鼓動を止めた禿げ山
ふぞろいな岩石の群れ

無機質な光
無情の風

牙を失くした狼は
己の生み出す陰の中
孤独の内に沈み込む

鼻先に熱を感じながら
低い唸り声を漏らす