海を見つめて暮らしたい

夏の海
青い海
入道雲が空を突くようにそびえ立つ
海面には
眩しいばかりに太陽の分身たちが
波間に揺れている
視界の彼方には
わずかに弧を描いた水平線が
切れ目無くどこまでも続いている
いつの時も変わること無く
あらゆるものを
その広い懐でつつみこむ
穏やかな水面で
おおきく おおきく

冬の海
暗い海
厚く重苦しい雲が覆い尽くす
海は空を映し
灰色にどこまでも濁る
海と空とのわずかな隙間
粉雪を北風が容赦無く翻弄する
時に烈しく
直線的に
時に渦巻き
曲線を描く
波は怒りを露に白い筋を幾つも連ねる
まるで大地を呪うかのごとく
牙をむき出し
その体をぶつける
幾度となく砕け散りながらも
それでも激しく繰り返す
つよく つよく

海を見つめて暮らしたい
海につつまれて死にたい
薄れゆく意識の中
波の音と満天の星
潮の香りを感じたい