忘れ物
ここ数年
心から笑ったことがない
かつては確かに心の中から笑い
息をきらし 声をあげた
一体いつからなのか
自分でもわからない
気づいたときには笑顔を忘れ
代わりに偽りの微笑みを憶えた
顔の皮一枚だけで笑顔を浮かべ
あたりさわりのない言葉を交わす
だが それは決して本当の笑顔とはいえない
かつて太宰治が「人間失格」で書いたように
顔を醜く歪めただけのものだ
なぜ 笑顔を忘れたのか
一体 いつから笑えなくなったのか
大人になるということか