花粉症
 
 今年(2024年春)は過去10年と比較し【平年並み】予測です。油断せずに対策・治療をしましょう。
今年は暖冬のため2月15日頃から早めに飛散開始し、3月20頃〜ピークが来くる予測です。
4月中旬に終わりを迎える事が多いです。

 初期治療が重症化を防ぐ鍵になります。
早めに対策、初期治療をしましょう。

※毎年この時期にスギ花粉症状がある方は、今は無症状でも事前に受診してください。

2024年スギ花粉の飛散開始が近づいてきました。
飛散開始は2月15日の予想です。暖冬のため、早めの予測です。
対策については下記のサイトをご参照ください。

https://kafunsho-zero.jibika.or.jp/
日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会が推進する
【花粉症を含むアレルギー性鼻炎】に対する啓蒙活動です。



花粉症対策

まず花粉を吸わない工夫をすることが大切です。


対策1:花粉症情報をチェックしましょう
 テレビや新聞、インターネットで気象情報、花粉情報を入手しましょう。

 <要注意日>
 1)天気は晴れまたは曇り
 2)最高気温が高い
 3)湿度が低い
 4)やや強い南風が吹き、その後北風に変化した時
 5)前日が雨
以上から前日または当日の朝まで雨で、その後急速に天気が回復して晴れ、南風が吹いて気温が高くなる日が要注意日となります。

対策2:外出は控えめに
 花粉の多い日は外出を控えましょう
 特に前述要注意日の午前11時〜午後2時位と日没前後

対策3:ドア・窓を閉める
 花粉の多い日はドアや窓を閉めて花粉の侵入を防ぎましょう。

対策4:外出後は洗顔やうがいを
 帰宅後は洗顔やうがいを励行しましょう

対策5:洗濯物、布団にも注意を
 花粉の多い日は洗濯物や布団を外に干さないようにしましょう。花粉が付着し寝ている間に症状が悪化します。
 もし外に干した時は花粉をよく落としてから取り込んでください。なるべく花粉を室内に持ち込まない工夫と努力を。

対策6:掃除はこまめに
 室内にもかなりの花粉が侵入しています。またきれいな室内はダニアレルギー対策にもなります。

対策7:外出時は完全防備を
 帽子、マスク、メガネを身につけて。コートもツルツルした素材を選びましょう。

対策8:玄関でシャットアウト
 衣服、ペットに付いた花粉は玄関でシャットアウトしましょう。なるべく室内に持ち込まないように。

対策9:体調管理も大切です
 疲労やストレスが溜まると抵抗力が落ち、自律神経の調子も悪くなりくしゃみや鼻水が止まりにくくなります。
 十分に睡眠をとり規則正しい生活をしましょう。肉体的にも精神的にも疲労を貯めないようにしましょう。
 またコーヒーやアルコール、刺激物の取りすぎに注意しましょう。


*もはや日本人の約5人に1人がスギ花粉症患者であり、現代の国民病と言われています。
 前述のセルフケアをきちんと行えばつらい症状はかなり緩和されます。
 薬だけに頼らず、積極的に花粉症対策に取り組み、つらいシーズンをうまく乗り越えましょう。


治療法

○スギ花粉症には
初期治療が有効です。

 花粉が飛散前でも、発症した場合はすぐ治療を開始します。それ以外の人は飛散開始日(または飛散開始予想日)から開始します。
抗アレルギー薬の内服が一般的ですが、最近は鼻噴霧ステロイド薬も有効との報告が増えています。
また鼻粘膜の過敏性や炎症を抑え、飛散ピーク時の重症化を抑えることが分かっています。
鼻噴霧ステロイド薬は、内服薬よりも副作用は少ないです。

※薬はきちんと花粉の時期が終わるまで続けましょう。

「初期治療」のメリット

1)症状の出現を遅らせることができます。
2)飛散量の多い時期の症状を軽減します。
3)併用する薬の量や使用回数を少なくできます。

花粉症をはじめアレルギー性疾患は一般に症状がある程度以上進行してしまうと薬が効きづらくなります(アレルギーは進行すると最終的には炎症状態に移行するため)。
しかし軽いうちに薬でアレルギーを抑えると、花粉の飛散量が多くなった時期でも症状をコントロールしやすく、そのシーズンの症状を軽くすることができます。
初期治療は特に毎年症状が中等度以上の方で、楽にシーズンを乗り切りたい方にお勧めです。

○飛散ピーク時の治療法


 飛散ピーク時(石川県では3月中旬〜下旬頃)症状が重症化した方には一時的に経口ステロイド薬(約2週間)や局所ステロイド薬(点鼻薬や点眼薬)を消炎目的に併用します。

○きちんと指示通り服薬しましょう。

用法用量をきちんと守り、薬の血中濃度を常に有効域にキープすることが、抗アレルギー効果を持続させます。天気や症状によって薬を飲んだり飲まなかったりせず、毎日きちんと決められた時間に服薬を継続することが花粉症の季節をうまく乗り切るコツです。


○特に重症の方には、花粉シーズン1ヶ月前までに下鼻甲介粘膜焼灼術を受けることをお勧めします。

 アルゴンプラズマ凝固装置(APC)に使用する消耗品が製造中止となり、
今後施術依頼をお受けできません。
ご希望があれば金沢大学附属病院、石川県立中央病院、松任石川中央病院などに紹介出来ます。

毎年花粉症の季節になると

1)完全に鼻がつまり、頭がボーっとして仕事や勉強の効率が極端に低下する。
2)頭重感、微熱、倦怠感が起こり、寝込むことが多い

など日常生活に大きな支障が生じるほど重症の方が適応です。

○舌下免疫療法:体質から改善する舌下免疫療法もお勧めです。
 こつこつ3〜5年続ける必要があるが、唯一完治が期待できる。
※スギ花粉飛散時期には開始できません!シーズンの約3ヶ月前(秋)から治療開始します。
 アレルギーの原因であるアレルゲンを舌下部粘膜から毎日少しずつ投与、吸収させることによって、体をアレルゲンに慣らし、症状を和らげたり、 根本的に体質改善が期待できる治療法です。
 5歳以上で舌下に薬が保持可能なら可。現在スギ花粉症とダニアレルギーの2種類の薬剤があります。(保健適応あり)
※スギ花粉の飛散時期は開始できません。飛散前の
  詳しく知りたい方は→*鳥居薬品HPへ
               *シオノギ製薬HPへ