sasi4本田建築設計事務

HONDA

コートハウスって?

コートハウスとは、壁で囲まれたコート(庭)を持つ家で、コートから光、風を積極的に

室内に取り込もうというシステムの家です。

昨今の建築事情は、都市に限らず区画整理された住宅地に整然と並ぶ住宅が増え

ています。昔の建物の事情は、周囲の風景を取り込み外部と積極的に関わりを持つ

ようにと考えられましたし、事実、その地域に応じた建築形態を持っていました。

しかし、先に述べたような環境の変化により、外部の環境が必ずしも良い環境と言え

なくなってきていることもあり、昔のままの窓を外に向けて開放すると言う手法が難し

くなってきているように思われます。

勿論、京都の町家で見れるように、日本のコートハウスと呼べるようなものはもともと

昔からあったのですが、それが、郊外の比較的広い敷地でも取り入れられるようにな

ってきたのは昨今のことかもしれません。

コートハウスは内部の庭に向かって窓を多く取ります。周囲の環境ではなく、壁に囲

まれた庭(コート)を外部環境とすることにより、自分でコントロールできる環境のを見

ながら暮らすことが出来ます。

また、周囲の視線を遮ることができることから、カーテン無しでもプライベートコントロー

ルを行うことが可能です。

くつろぐ時の何気ない穏やかな時間の中では、何よりもひとりになれることが大切で、

まし てや向かいの窓から不注意に注がれる視線を警戒するようでは、それはくつろぎ

とは縁と遠 いように思われます。よって、心地よい住宅の窓の外側には、くつろぎを支

える美しい風景 と、気ままに一人になれるプライバシーコントロールが必要になります。

その手法の一つが、コートハウスであると言えます。