法話

―「日常に生かせる仏教」を求めて―

平成28年のテーマ

「“普度会(ふどえ)―自らにいただいた仏縁と向き合う―


―金沢の地に180年もの間続く伝統的な法要「普度会(ふどえ)」―
平成28年秋、高源院では「普度会」の宿寺(当番寺院)をつとめさせていただきます。

住職にとって10年ぶり2回目となる「普度会」―その仏縁との巡り合わせの中で、今一度、この伝統法要の起源に立ち返り、『現代人が「普度会」に何を求めているのか?もし、何も求めるものがないとすれば、どうすれば現代人に求められる「普度会」になるのか?』をじっくりと考え、提示する機会になればと思い、今年のテーマに掲げさせていただきました。

昨年の春、山出保前市長をお招きして、「普度会開創180年記念法要」が厳修されました。10年に一度、こうした記念法要がつとめられますが、今から31年前の昭和60年―開創150年記念法要が営まれた際、私たちの先輩僧侶が普度会の起源に向き合い、その精神を現代社会にどう生かすかを提示されました。それぞれ時代の僧侶によるそうした取り組みが「普度会」を後世に相承(そうじょう)(伝えること)していくように思います。

それから30年、この間、特にそうした取り組みがなされたわけではありませんが、宿寺に当たった住職が自らにいただいた仏縁ととらえ、各自で取り組めばいいのではないかと思います。それが今年のテーマに込められた住職の思いです。

下記の一覧表のタイトルをクリックしたら、ご覧になれます。どうぞご覧下さい。


更新日

タイトル 内容

H28.12.11
NEW
縁起(えんぎ)―「普度会」に向き合う者の心構え― 1955年(昭和30年)春、「普度会創起百二十年記念法要」を幹事として采配なさった二人のご老師。そのお二人のお姿から、これからの普度会に際し、大切にしておきたい観点や普度会に向き合う上での心構えを学ばせていただきます。

H28.11.7

普度会と向き合う 
-法要解説を通じて-
10月2日(日)に無事つとめさせていただいた「普度会」-その報告に併せ、普度会解説し、どんな仏縁として捉えていくかを考えていきます。

H28.9.12

「確認」の仏縁 宿寺(当番寺院)として、10年に1回お迎えする「普度会」という仏縁—その仏縁にどう向き合いながら、どうやって日々を過ごしていけばいいのかを考えていきます。

H28,8,3
「二尊居士のチカラ ―“善の灯火”を受け継ぐ― 開創直後、財力が乏しかったがゆえに存続が危ぶまれた「普度会」—そんな普度会を立て直し、継続させた二尊居士(二人の僧侶)の善行から、普度会にどう向き合っていけばいいのかを考えていきます。

H28,6,17
「玄那莫道(げんなまくどう) ―‶普度会″を語るもう一人の存在― 普度会開祖・霊松居士(れいしょうこじ)(通称・能登屋又五郎(のとやまたごろう)氏)の思いを受け継ぎ、金沢市内に普度会を広められた玄那莫道師―その人物像に迫りながら、両祖様(二人の祖師)を敬う曹洞宗の基本姿勢について学ばせていただきます。

H28,5,12
霊松居士の「功績」 普度会の起源や開始当時の様子が記された「普度会起源台簿」の序文に触れながら、霊松居士の功績を読み味わっていきます。

H28,4,10
「布施」と「普度」 「モノを貪らず、人に媚びへつらわない」ことを説く「布施」―「布施」の観点から、「普度」の実現を考えていきます。

H28,3,11
不忘念(ふもうねん)”が生み出す「普度(ふど)(助け合い)」 「3.11大震災」から5年―3年ぶりに訪れた被災地で出会った方々から学ばせていただいたことを軸に、「普度(助け合い)」とは何かを考えていきます。

H28,1,7
普く剃度す ―霊松居士が願ったこと― 普度会の起源となる開祖・能登屋又五郎(のとやまたごろう)氏(寶月霊松居士(ほうげつれいしょうこじ))の尊き布施行に込められた願いに触れながら、普度会とどう関わっていけばいいのかを考えていきます。

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