今の車は軽くブレーキを踏んだだけでブレーキが効きます。
これは、制動倍力装置のおかげなんです。制動倍力装置とは
エンジンの負圧を利用してブレーキのマスターシリンダーを押し込む
力を補助するものです。倍力装置には色々な呼称があり、マスター
バック、ブレーキブースター、パワーブースター、真空倍力装置等と
呼ばれていますが、構造はどれも一緒です。
エンジンの負圧を利用してるので、走行中にエンジンがもしも止まったら
( ゚д゚ )!制動倍力装置が効かなくなるんですっ!
もしもの時のために制動倍力装置が効かなくなった時のブレーキペダルの重さを
確認しておきましょう。 次の手順で簡単に確認できます。
1、車に乗り込みサイドブレーキ(パーキングブレーキ)がきちんと引かれていることを確認した後、普通にエンジンを始動します。
2、ブレーキペダルを目で見ながら、ゆっくりと踏み込みます。制動倍力装置が効いてますので普通に軽く踏み込めます。この時踏み込んだ状態での床からのペダルの高さを大体で良いので覚えておいてください。
3、キーをACCの位置まで戻し、エンジンを止めます。
4、エンジンが停止した状態で、(2)と同様にペダルをゆっくり4〜6回ほど踏み込んでみてください。 制動倍力装置内のエアが徐々に無くなり、ペダルが重くなってくるのが分かると思います。4回も踏むとエアが抜けきり踏み込めないと思うかもしれません。 踏み込めないと思っても、ペダルを満身の力を込めて踏み続けてみてください。徐々にですが、ペダルが下がってくるはずです。
通常のペダルの重さとの違いが分かりましたでしょうか?
5、ブレーキペダルを軽く踏んだままエンジンを始動します。 制動倍力装置内のエアが徐々に溜まり、ペダルが『ス〜』っと下がっていきペダルが踏み込めるようになります。 車種によってはエンジン始動後にブレーキ警告ブザーが鳴ったりしますがエアが溜まれば自然に鳴り止みます。 エアーが溜まりきるまで5〜10秒弱かかりますので、その間は絶対に車を発進しないで下さい。 エアが溜まりきったらペダルを1〜2回踏んでみて正常に踏み込める事を確認します。
6、普通にエンジンを止め、確認終了です。お疲れ様でした<(_ _)>
これで、もし走行中にエンジンが止まってもブレーキが効かないと焦ることはないでしょう(^_^)
参考;
◯制動倍力装置は正常時でもペダルを素早く4〜5回踏むとエア不足になる場合があります。
◯走行中にエンジンが停止した場合でも、エアが抜けきるまで(3回位)は正常に踏み込めます。
ここで紹介した方法は、走行中には危険ですので絶対に行わないで下さい。
制動倍力装置装置が効かなくなる主な原因
・何らかのエンジントラブルによるエンジン停止。
・制動倍力装置とエンジンをつないでいるバキュームホースの損傷。
・制動倍力装置内のダイヤフラム損傷。
・ディーゼル車の場合、ファンベルトが切れても制動倍力装置が効かなくなります。(バキュームポンプが作動しなくなるため)