第7回「
自らと謙虚に向き合い、過ちがあるならば二度と同じことを繰り返さないことを誓い、きれいな心を維持していくことを心がけていくことが「懺悔」でした。
そうした「懺悔」を言葉で行うのが、「懺悔文」です。その意味・内容は下記の一覧表の通りです。
私は今まで大小関係なく様々な罪を犯してきました | |
それらは自分の身(動作・行い)・口(言語)・意(思考)から生まれました | |
そこで、私はこれらすべての罪を心から悔い改めます |
仏教では「
ちなみに「懺悔」の「懺」は、「
人は自分の苦悩や思い通りにならない現実に出逢ったとき、その原因を他者に求めがちです。しかし、それは間違いです。万事が自分の身口意の三業から生み出されたものであり、原因は自分が作り出したものなのです。「懺悔文」では、今の自分が置かれている状況は、実は他でもない、過去において、自分の中に存在する三毒煩悩(貪・瞋り・愚かさ)によって生み出されてしまったものであることに気づかせると共に、もし、この先、三毒煩悩が発生するようなことがあれば、自分の心をコントロールし、言葉や行いになって外に出てしまう前に消し去ることが大切であると説いています。煩悩が一度、発生すると、私たちの心を乱すだけではなく、周囲の人々をも苦悩の渦の中に巻き込んでいきます。そんな煩悩がどうやって発生するのかを踏まえた上で、周囲を苦しめるまでに至らぬよう、生涯に渡って懺悔を繰り返していくことを習慣づけたいものです。
人間は誰しも
こうした懺悔を繰り返すことで、仏に近づいていきます。それは亡くなった方だけに当てはまることではありません。生きている我々だって同じなのです。「懺悔」を通じて、少しでも仏様に近づけるように、日々を過ごしていきたいものです。