「一ツ灸」の様子


平成21年7月1日(水)
毎年恒例の「一ツ灸」が行われました。

いつもとはちょっと様相が違う今年の「一ツ灸」。
それは、写真展「撮るということ」が併催されており、本堂中に自然を中心に、興味深い写真の数々が展示されていることです。

加えて、今年は事前に石川テレビの朝の情報番組「リフレッシュ」の生放送がありました。その効果もあったのでしょうか??前日からたくさんのお問い合わせの電話をいただきました。

そうした中で迎えた今年の「一ツ灸」は、どうだったのでしょうか・・・?今年の現場の様子をお伝えしていきたいと思います。



 午前4時   「一ツ灸」執行前の高源院
  
 
 
天気予報では、「雨マーク」が・・・。
何とか持ち直してほしいという願いも虚しく、朝から大粒の雨が降っていました。住職の日頃の行いが悪いからでしょうか・・・。

「一ツ灸」は朝5時から始まります。
まず、当日ご参詣の皆様の身体健全を願い、読経させていただきます。その後、「一ツ灸」の由来が書かれた「縁起」をお読みいたします。引き続きまして法話があり、「一ツ灸」となります。

たいていは5時前には、お参りの方がおいでるのですが、今年は5時になっても会場には人気がありませんでした・・・。心配をよそに始まった読経・・・。

しかし、そんな心配はどうやら「無用のもの」だったようです・・・。


 午前5時20分  法話(月心寺ご住職  勝田浩之 老師)



法話が始まる頃には、大勢の方がお集まりくださいました。今回は「中道(偏らずに生きていくこと)」に関するお話でした。毎年のことながら、「話し手と聞き手が一つになった」お話には、頭が下がります。
 

 




 午前5時30分  第1回「一ツ灸」執行



男性は左の膝
女性は右の膝

順番に「一ツ灸」が施されていきます。




 終って一息・・・

休憩所ではゆっくりとお茶を飲み、お菓子を食べながら、歓談することができます。

ここで、新しいご縁を結ばれた方が大勢いらっしゃるならば、とてもうれしいです。



いつもと違って、本堂中に写真が展示されているのを見ながら、「来年もやってほしい」という声をたくさんいただきました。


 お寺を後にされる方々


第一ピークは7時半頃まで続き、しばらく静かな時間がありました。しかし、それも束の間・・・8時半頃から第2ピークが始まりました。この頃には、少し雨がおさまったようです。

悪天候にも関わらず、大勢の方が足を運んでくださる・・・。ありがたさと申し訳なさが入り混じった気持ちでした。





 お友達と誘い合いながら・・・

中には12人ものお友達に声かけをして、おいでくださった女性がいらっしゃいました。その方への感謝の気持ちは言葉では言い表せぬくらい大きなものでした。



 久しぶりの・・・!?
「2列」だそうです!!

これは参詣者が多い場合、2列に並んで施灸をするという意味だそうです。確かに最近は「1列」ばかりで、住職も「2列」は始めて見る光景でした。






「信じること」が健康の秘訣!!


「一ツ灸」が終われば、仏様(青麻三光尊)へのお祈りを欠かさずに行う・・・
そうした「信じる」ことが、健康の秘訣だとおっしゃられた80代の女性は、もうすぐ「一ツ灸歴・50年」の大ベテランさんです。実年齢より10〜20歳はお若く見えるそのお姿からは、お灸の効果のみならず、信仰の深さから自然とにじみ出る美しさが漂っていました。

今回は、雨の中、お参りくださった方々と少しでもお話をさせていただきたいと思い、休憩所に足を運びました。既にご紹介させていただきました「お友達を大勢誘っておいでくださった方」、「一ツ灸歴50年の大ベテランさん」の他にも「一ツ灸のような伝統行事を若い人にも伝えていきたい」と仰っておられた方、鍼灸学校の先生と生徒さん。そして、「やすらぎの会」や「ご祈祷会」など、日頃からお付き合いのある方々。本当に大勢の素晴らしい方々との出会いがありました。何よりうれしいのは、そうした方々とご縁を結ばせていただけることです。



 遠くから・・・ 大勢で・・

毎年大勢でおいでくださる福井県の皆様です。いつも「一ツ灸」を“盛大に”閉めてくださる方々です。

今年は「梅雨」らしく雨降りの「一ツ灸」でしたが、本当にたくさんの方がお参りしてくださいました。市内はもちろん、能登や加賀の方面から、福井や富山からいらっしゃった方もおいでました。初めての方やお若い方も多く見受けられました。

あいにくの悪天候であったにも関わらず、こうして多くの人とのご縁を結ばせていただけたのも、「一ツ灸」のポスターの掲示にご協力してくださったご寺院様、業者様。そして、石川テレビ様を始め、金沢ケーブルテレビ様、北國新聞社様のお力の賜物です。この場をお借りして、御礼申し上げさせていただきます。

今年は雨でこれなかったという方も、来年はお会いできるのを楽しみにしております。

最後になりましたが、皆様のご健康をご祈念申し上げながら、来年もお元気なお姿を拝見できることを楽しみにしております。