かけがえのない地球に(7)


多くの方がお読みになったとは思いますが、地球温暖化に関する4月7日付朝日新聞記事の要約を紹介します。


「地球が過熱する」 「2020年代、数億人が水不足」


IPCCは、地球温暖化の影響を予測する第2作業部会の第4次報告書を承認した。
     「(IPCC=Intergovernmental Panel on Climate Change) 国連の気候変動に関する政府間パネル」

IPCC各作業部会の報告を基にした各年代別の影響予測

2020年代【温度上昇幅(1980年〜1999年の平均気温との差) 0.5度〜1.2度程度】

(感想)
気象庁のデーターによれば、日本の平均気温は1900年〜2000年の百年間で約1度上昇しました。IPCCの報告は、今後10年間で過去100年分に相当する温度上昇、言い換えれば10倍という驚くべき速度で温度が上昇するとも読めます。
今年は今までになく暑い夏でした。8月16日、埼玉県熊谷市及び岐阜県多治見市の気温は40.9度となり、1933年7月に山形市で記録された40.8度を超える記録となりました。その結果、色々な分野に於けるエネルギー消費が増加し、温暖化を更に加速することになります。

2050年代【気温上昇幅 1.0〜3.0ど程度】

2080年代【気温上昇幅 1.3〜5.3度程度】
*およそ2〜3度強上昇したとき

*およそ3.5ど以上上昇したとき

温暖化交渉における主要国の姿勢と朝日のコメント
   日本:2050年に世界のCO排出量を半分以下にする必要があるとし、温暖化防止には米国、中国などの
       主要排出国を含めた広い参加が不可欠と主張
   米国:ブッシュ政権は「経済成長を阻害する」として温暖化対策に「否定的、ポスト京都にも距離。
       排出量取引制度導入など州ればるで動きも。

人類は今後、何度までの温暖化を受け入れることができるのか。報告書はそれが2〜3度という目安を打ち出した。(少々おかしなコメントですね)
1〜3度までの上昇であれば利益と損失は混在するが、2〜3度以上になると利益は減り、損失は増える可能性がかなり高いという。IPCCの第一作業部会は、今世紀末の平均気温は1.8度〜4度上昇すると予測している。

(感想)

暑い2007年の夏、日本だけではなく世界の各地で異常気象が頻発しています。2020年代の地球温暖化に関するIPCCの予測を見ると、2020年まで待たずに殆どの項目が顕在化していることに気がつきます。
京都議定書の目標達成が殆ど絶望的になった今、人類は2020年まで待つことが許されるのでしょうか。そしてその先はどうなるのでしょうか。