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6.高圧電線の電磁波はどの辺まで影響あるの?

電磁波絶滅推進派によれば高圧電線から2km離れても危ないとか。。。そんなこと言い出したら日本中が危険で、危険な日本では癌が多発して平均寿命は他の国より低くなければならないはずなんですが。。。取り敢えず家の周辺の電磁波を測定して、どれくらいの範囲で影響がありそうか考えてみます。

外に出て電磁波を測ってみました。ちなみに小生の家では家の内外でほとんど変わりません。いや、数値的には家の中の方がわずかに(0.1〜0.2mG)大きな数値を示しました。この原因は分からないのですが、誤差程度であり木造なら内外で変わらないと考えることにしました(大した差でないのでこだわる必要も無かろうと)。小生の家の上に鎮座まします高電圧電線は7万ボルトで、地上高は10mを越えているように見えます。しっかりとした数値が分かれば理論値が出せるのでしょうが、正しい数値も分からないし、他の要素もあるといけないので取り敢えず測定しました。高圧電線の下で一番電磁波が強いところ(真下ではない)から10m離れると2/3に電磁波が低下します。30m離れると40%位になります。ちなみに70m近く離れても10%近くの値を示しましたが、一番強い時間帯で13mGですから、この値ならスウェーデンの基準値はクリアできます。この結果から、高圧電線から70m位離れていれば1mG程度ですみそうな事が分かります。もう少し低い値を狙って100m離れればコンマ台になりそうです。

7.電磁波の遮蔽は可能か?

電磁波は高圧電線を中心として同心円上に流れます。そこで小生の家のように高圧電線の真下に近いところでは電磁波が横から流れることとなります。このためか遮蔽には横っ腹に遮蔽版を設置するのが最も効果がありました。逆に真上に設置してもほとんど変化しません。遮蔽版は各種テストしましたが、リケンの磁気シールド材がとっても効果がありました(2面カバーで約半分に低下)。逆にトタンやステンレス板などは、ないよりましな程度で(小数点以下の減少でした)、十分な効果は得られませんでした。これはパソコンディスプレイでの遮蔽テスト結果と大きく異なります。パソコンディスプレイでは目の前にステンレスや鉄の板を置くと、真後ろの電磁波は半減します。たぶん高圧電線では発生元が大きいため電磁波が回り込み、より大きな面積の遮蔽板がないと効果が出にくいのだと思われます。ちなみに自動車の中へ入るだけで電磁波レベルは半分以下に低下します。リケンの遮蔽材は2面で半分以下ですから、自動車のように全面を覆えばもっと数値は低下するはずです。リケンのカタログには高透磁率で低保磁力の材質が良いと書かれています。低周波の電磁波の遮蔽は困難という記載をインターネット上で見ましたが、結構遮蔽可能なことが確認されました。ただ、レベル的にどこまで電磁波を遮蔽するかで遮蔽の難易度も大きく変化します。SQUIDと呼ばれる磁気センサがあります。何に使われているかというと、MEGといわれる医療用検査機などに用いられているのですが、これの検知限界は10のマイナス14乗Gレベルなので、この検査機のノイズ対策のためには、高透磁率部材で作ったとんでもないボックスが必要となります。しかし、人体に影響があるか否かというレベルであれば決して遮蔽不可能なものではないと断定できます。それよりも遮蔽不可能なオープンスペースで長時間いなければならない人の方が問題かと思います。

8. 電磁波は体に悪いのか?(わからないって^-^;)

これが問題です。少なくとも10mGレベルの値ではすぐにどうこうといった問題は発生しないようです。世間で悪い影響が出るという報告が多々ありますが、いずれもGレベル以上の値でのテストであり、日本国内での通常の(高圧電線下での)レベルより三桁〜五桁ほど上です。またmGレベルでは影響ないとの報告が多いです(もっとも数ヶ月から数年のテストでしょうけど)。しかし、高圧電線近くにすんでいる人に癌の発生率が多いという報告は数知れずあります。また、電力会社の変電所勤務の人も癌発生率が多いようです(電力会社の人に聞きました。でも通常は親族以外に決して話してくれません)。実際変電所などでは小生宅の数倍の電磁波が測定されるそうです。

しかしこれらの報告は単に高圧電線に近いところで生活している人とそれ以外の人との比較しかしておらず、地域性や人種などの他のパラメータを全く無視しているので、疑問視されています。これら他のパラメーターを排除した米国でのアカデミックな調査では高圧電線による電磁波の影響は認められないと報告されています。ただしこの報告も調査期間は7年位です。大体地球自体の磁気(地磁気)は周波数こそ違うものの1Gクラスであり、人体からもmGオーダーの磁気が発生しています。そう、あなた自身も電磁波発生源なのです(周波数が数Hzであり、波といえるかは別にして)。ちなみに欧米の規制値もスウェーデンなどを除くとGクラスから100Gレベルだそうです(どこかのHPからの引用。ちなみにG=0.1mT)

以上、悪いという意見と悪くないという意見どちらも信憑性があるように思われます。そしてそれらを総合的に考えると、長期間(ここでの長期間とは何十年のレベルです)低周波の電磁波に当たっていると癌になりやすい。のではないかと想定されます。じゃ、どれくらい?と問われると、それに対する回答がない。と言うのが現状だと思います。結果として小生は「電磁波たばこ理論」を提唱したいと思います。たばこは吸っていてもすぐに死ぬことはありません。しかし統計的に喫煙者の癌発生率は非喫煙者より桁違いに大きい事が知られています。でもたばこは禁止されていません。嫌煙権も近年ようやく認められるに至ったところです。電磁波障害もこれと同じだと思いませんか?すぐに命に別状はありませんが、少しずつ命を削っていきます。しかし、その結果寿命が縮まったかどうかは個人レベルでは分かりません。なぜかというと電磁波で縮まる寿命は寿命の個人差程度であり、有為差が出ないからです。そして統計的に多くの人を比較してようやく分かる程度なのでしょう。こう考えると、日本で電磁波について真剣に議論されるのはまだまだ先だと思います。そして「安全が確認されないものは駄目」の欧州では規制、「危険が確認されないものはOK」の日本では野放し、という現状につながるのでしょう。

これまでの連載を読んで皆さんどう思いましたか?電磁波は良いことはないようですね。でも本当に悪いのでしょうか?まあ、電磁波が大きいから今すぐ住んでいる家を出て行くまでは必要ないようですね。でも、新しく家を建てるのなら電磁波のない環境が良いのではないでしょうか?   END

最近いくつかの報道で、電磁波の人体への影響についてレポートが紹介された。一つは米国カリフォルニア州の衛生局。もう一つは日本のどこだったか(失礼、忘れました)。いずれも電磁波と白血病などに罹るリスクとの間に相関関係があると思われる。という内容であった。米国のレポートでは50%以上の確率で関連性があると考えられるとのこと。まあ、黒に近い灰色という感じでしょうか?小生の予想通りと言ったところです。リスクの増加についてどう考えるかと言うところですが、そのリスクの大きさについてはまだまだ議論が必要なようです。どちらにしても高電圧線に対する風当たりはますます強くなりそうですね。いかん、電力会社の株売らなあかん(^o^;;なんでそんなもん持っとるんや(汗)
2002.9.8追記