元禄二年(1689)三月、松尾芭蕉が門人曽良を伴い江戸を出立 白河を越え松島・象潟(きさがた)を旅の二大目標に、数々の歌枕・ 名所・旧蹟をたずねながら、奥羽、北陸の各地をめぐり、日本海沿い に、八月下旬、敦賀から美濃大垣に辿り着き、さらに伊勢の遷宮を拝 むため舟出する約六か月、行程六百里にわたる大旅行について記した 紀行文が「奥の細道」であります。 特にここでは北陸地方を訪れたことについて、現存する句碑・史蹟 名所など写真をおりまぜ、ご紹介したいと思います。