写真 | 俳
句 | 説 明 | 撮影箇所 |
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文月や六日も常の夜には似ず |
北陸道 明晩は、年に一度の織女・牽牛の逢瀬である
七月七日それを思うと、今宵は、いつもの夜とは違って
何がなし艶な気分が感じられる |
新潟県出雲崎町の芭蕉園 |
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荒海や佐渡によこたふ天河 |
出雲崎の浜辺に立ち眼前に広がるかの名高い荒海の向
こうには順徳上皇等多数が遠流となった佐渡ガ島があり、
澄みきった夜空に天の河が大きく横たわっている。 |
新潟県出雲崎町の海岸 |
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一家に遊女も寝たり萩と月 |
市振(いちぶり)の長円寺に御風の筆による碑がある。
難所、親不知(おやしらず)をやっとの思いで通り越し
安堵の胸をなでおろした。偶然、伊勢神宮へぬけ参り
(江戸時代の流行の風俗で父母の許諾を得ずして伊勢
参りをすること)の遊女と一つ屋根の下で同宿することに
なったが、折りしも庭の萩には、月が照り輝いていた。
別れに当たって彼女に同行を求められたが断り、後ろめたい
想いで那古(なごと呼び万葉の歌枕)の浦へと出立した。 |
新潟県青海町親不知 |