今月の法話

演   題 彼岸は此方(ここ)にあり
引用経典 六波羅蜜(ろくはらみつ)
実演会場 金沢市・T寺様「彼岸会」(平成30年3月)
概要・ねらい 世界中に脅威を与えている「コロナウイルス(COVID19)」が収束する気配もないまま、桜の季節を迎えました。多くのイベント行事が自粛・中止になる中で、お寺の法要や説法も例外ではなく、ここに掲載させていただく法話も過去のものから提示させていただくしかない状況です。

そんな中、ふと、平成30年2月に全国的な混乱をもたらした大雪を通じて、その年の3月の「彼岸会」でお話させていただいた法話原稿と再開することができました。大変な大雪でしたが、その大雪もいつか消え、今や、遠い思い出話となっています。あの大雪を通じて得たお釈迦様のみ教えや教訓から、今の私たちの不安を和らげ、冷静に過ごしていくためのヒントはないかと思い、多少、現状に合わせて再編集し、提示させていただきます。「六波羅蜜」という6つの生き方を通じて、先月同様、私たちがこの混迷の世の中を生きていく上でのヒントを体得していくことが、今回のねらいです。
テーマについて ―「6つの中から“一つの確かなもの”を選んで実践する」―

「六波羅蜜」とは、私たちが生きていく上で心がけておきたい6つの生き方です。6つというと、数が多いように思いますが、実はこの6つは全てつながっている一つのみ教えです。ですから、どれか一つ、「これなら自分もできる」というものを選び、実践していけば、他の5つをやることにもなるのです。ものは捉えようであり、自分の見方ひとつで決まるのです。

そうやって選んだ道をひたすら歩み、自らの生きていく上での強みにしていけば、不安が消え、苦しみが和らいでいきます。そうした生き方を少しでも多くの方にお示しできたらと思い、今回のテーマを設定させていただきました。
所用時間 20分 配 布 資 料 あり


法話
第1回
彼岸」と「此岸 R2.4.4
第2回 「“この世のしくみ”を知る」 
第3回
「六波羅蜜」とは ―“こっち”と“あっち”が一つになるために― R2.4.23
第4回
「中道」に生きる ―彼岸は此方にあり―

過去の法話
R2.3 「遠離 -コロナより怖いのは人間!?-」
R2.2 「坐禅の‶用心″を働かせて」
R2.1 「未来に願うもの ―純白(じゅんびゃく)(ごう)に生きる―」