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■野仏 ▼前坂権現 旧北陸道前坂の途中にある石像で、風化し苔むしているため、ある庭師が普通の石と間違えて運んでいったことがあると伝えられている。 前坂は竹橋宿を過ぎてすぐの急勾配の坂で、上がるのに時間がかかることから別名蝸牛坂と呼ばれていた。 ▼勝手の明神 かつて長楽寺の稲荷明神社と向かい合って建てられていた勝手明神社の勝手明神といわれ、剣を持った男神と念珠を持った女神の二体がそれぞれ旧北陸道中坂と不動寺裏口に祭られている。 ▼砂坂不動尊 旧北陸道砂坂の清水の湧く街道脇の石堂内に祀ってあった石像を移したもので、碑文には「為金剛仏子一心弘栄法師三回忌 元禄十三年九月 施主 高岡住人」とある。『校合襍記』は、碑文中の一心法師とは、越前敦賀浦で殺した遊女の霊に悩まされたあげく、発心して出家し、一心坊と名乗って全国を巡礼し功績を積んだ越中国荒屋村の船頭又兵衛だと伝えている。 また、一心坊の墓の土で痣を洗うと消えるという俗説を聞き、遠く石見から津和野城主の家臣が訪ねてきたという逸話も残っている。 |
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