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■「石枕」の話
 むかし、倶利伽羅峠の頂きに茶屋がありました。この茶屋は旅人を泊めると、客に石の枕を使い、隣の主人と一緒に夜中に天井から石を落として殺し、客のお金や服をうばいとってたたというのです。
 ある晩、若い侍がこの茶屋に泊まりました。侍には石の枕が用意されていました。その時、この茶屋には同じ様に石の枕で父親を殺され、茶屋を手伝わされていた娘がいました。
 娘は何とかしてこの侍を助けようと、茶屋の子供をおぶって部屋の廊下を行ったり来たりして、次のような子守唄を歌いました。

 リンガジント ガガジント(隣の人と 我人と)
 ゴンスルコトヲ モンスレバ (言っていることを 聞き取れば)
 ナンジヲサッスト ゴンスナリ(汝を殺すと 言っている)
 クサノカンムリ トッタナラ (草の冠 取ったなら→「早く」)
 ヤマトヤマトヲ カサヌベシ (山と山とを 重ねなさい→「出なさい」)

 おかしな歌だと聞いていた侍は、やがてこの歌の意味に気付き、部屋のすみに寝床を移して、死をまぬがれました。そして、茶屋の主をとらえ、娘を助け出したということです。
 その後、この石枕は不動堂の礎石になったと言われています。