今月の法話

演   題 布施といふは -永光寺(ようこうじ)誕生に見る「布施」行-
引用経典 洞谷忌(とうこくき)
実演会場 羽咋市・Y寺様「開山忌法要」(令和4年10月)
概要・ねらい 「開山忌」はお寺をお開きになった御開山様始め歴代住職に思いを馳せると共に、御開山様方がお寺を開き、護持してくださったことによって、私たちが仏様とのご縁を結ぶことができたことを確認し、その御恩に報いる生き方を模索する大切な場でもあります。

ところが、多くの寺院の場合、御開山様や歴代住職がどのような方であったかを記したものがない場合が多く、後世の人間が何も知る由もないという現実があります。それが一要因となって、御開山様や歴代住職に報恩感謝の念を抱くこと自体が難しいような気がします。

その点、喜ばしいことに、Y寺様は御開山様については、先達の研究の成果によって、十分すぎるくらいに資料が残されています。まさに、今を生きる檀信徒が御開山様に思いを馳せること条件がそろっており、それを生かさないという手はありません。
テーマについて 「菩提寺への帰依の念を深める」 ―御開山様及び歴代住職との距離を縮める―

檀信徒にとってみれば、自分たちの両親・祖父母といった関係性の深い方々とは違って、自らが存じ上げぬ御開山様や過去の歴代住職という存在は、直接的な関係性が感じにくく、中々、報恩感謝の念を抱きにくいのではないかとの危惧があります。

その点を踏まえ、開山忌法要における法話では、自分という存在と菩提寺の御開山様及び歴代住職とのつながりを感じていただくことをねらいとします。菩提寺の一檀信徒であるということには、色々な側面がありますが、何よりも御開山様や歴代住職の存在によって、仏のみ教えに触れる機会が保障されているのは大きなことです。仏のみ教えは人々の日常をよりよいものにしていきます。また、人間性の向上にも寄与していきます。そうした面を重視しながら、檀信徒の皆様が菩提寺に対する帰依の念を深めていくことを願うのです。
所用時間 10分 配 布 資 料 なし


法話
第1回 永光寺開創に見る「布施」行 R4.10.13
第2回 その布施といふは -施者と受者が清浄になる関わり- R4.10.15

過去の法話
R4.8 偏らない生き方を -「誰一人として取り残されない社会」の実現のために-
R4.1 不退転(ふたいてん) -(しょう)(あき)らめ、死を(あきら)むるは-
R3.4 菩薩(ぼさつ)様”のように生きる
R2.11 仏の慧命(えみょう)嗣続(しぞく)する
R2.8 「“with コロナ”の「お盆」、どう過ごす?」
R2.6 「通夜説教」①~④
R2.5 「コロナに学ぶ“人生の生き方”」
R2.4 「彼岸は此方(ここ)にあり」
R2.3 「遠離 -コロナより怖いのは人間!?-」
R2.2 「坐禅の‶用心″を働かせて」
R2.1 「未来に願うもの ―純白(じゅんびゃく)(ごう)に生きる―」