今月の法話

演   題 偏らない生き方を 
ー「誰一人として取り残されない社会」の実現のために
引用経典 「正法眼蔵随聞記 1-5 古人云く、聞くべし見るべし」
実演会場 金沢市・H寺様「四万六千日法要(しまんろくせんにちほうよう)」(令和4年8月)
概要・ねらい 連日の酷暑に、「新型コロナウイルス」第七波が猛威を振るう中、当ご寺院様における当該法会は三年ぶりの通常開催となりました。当日は午後から太陽が厚い雲に隠れたためか、強い日差しは一旦、小休止。その代わりに、堂内を通る風が爽やかなことこの上なく、まさに自然の風を全身に感じ取りながらの快適な環境下での法会となりました。

今回の法話は、二年半の長きに渡るコロナ禍について、特に初期に見られた感染者の人権問題にスポットを当てて、世間の声を鵜呑みにせず、必ず自らの眼や耳で見聞することによる事実の正確な取得の重要性、並びに、その具体的な方策について、「八正道(はっしょうどう)」のみ教えも参照しながら、皆様と共に考えていきました。

●コロナ禍始め、感染症にみる人権問題
●「SDGs(持続可能な開発目標)」と仏教(曹洞宗)のつながり

20分弱という限られた時間の中で、法話では現代の諸問題と向き合い、仏教のみ教えを照らしていくことに主眼を置きました。
テーマについて 「聞くべし、見るべし」
―感染症と共に生きていく時代において求められる物事の見聞方法とは?―


◇感染症と共に生きていかなければならない令和の時代において、仏教では感染症とどう向き合い、感染者とどう関わっていくことを説くのか?
◇「八正道」が指し示す‟正”や‟正しさ”とは何か―?
◇「SDGs(持続可能な開発目標)」が叫ばれる時代において、私たちは「SDGs」をどう受け止め、どう自分たちの生活の中に生かしていけばいいのか?

現代の諸問題について、過去に学び、仏法に学びながら、我々が仏道を歩むことによって、自分だけではなく、皆が差別なく救われるような、「誰一人として取り残されない社会」の実現を目指すことが、今回のテーマです。
所用時間 20分 配 布 資 料 あり


法話
第1回
「コロナ禍とハンセン病問題 ―感染者に‟寄り添う”―」 R4.8.13
第2回
「聞くべし、見るべし ―感染症と共に生きていく上で―」 R4.8.23
第3回
八正道(はっしょうどう) ―‟正しい”が指し示すもの―」 R4.8.26
第4回
「SDGsに学ぶ‟誰一人として取り残されない社会”を実現していくために」 R4.9.1

過去の法話
R4.1 不退転(ふたいてん) -(しょう)(あき)らめ、死を(あきら)むるは-
R3.4 菩薩(ぼさつ)様”のように生きる
R2.11 仏の慧命(えみょう)嗣続(しぞく)する
R2.8 「“with コロナ”の「お盆」、どう過ごす?」
R2.6 「通夜説教」①~④
R2.5 「コロナに学ぶ“人生の生き方”」
R2.4 「彼岸は此方(ここ)にあり」
R2.3 「遠離 -コロナより怖いのは人間!?-」
R2.2 「坐禅の‶用心″を働かせて」
R2.1 「未来に願うもの ―純白(じゅんびゃく)(ごう)に生きる―」